ウィークリーマンションの契約は賃貸物件と違う！？契約形態を詳しく解説
単身赴任などで、自宅から一旦別の場所へ短期滞在しなければならないとき、住まいをどうすれば良いか悩むこともあるのではないでしょうか。選択肢としては、一般的な賃貸物件を借りるか、それともウィークリーマンションを契約するか、どちらかとなる場合がほとんどです。では、一般的な賃貸物件とウィークリーマンションでは、どういった点に違いがあるのでしょうか。ここでは、両者の契約形態の違いを中心に詳しく解説します。
ウィークリーマンションの契約は「定期借家契約」
どのような形態の物件であっても、賃貸住宅に住む際は、契約期間というものを設定するのが基本です。契約期間とは、その物件を継続して借りていられる期間のことを指します。一般的な賃貸物件とウィークリーマンションは、この契約期間の長さに大きな違いがあります。ウィークリーマンションの契約は、「定期借家契約」という契約形態を取っている場合がほとんどです。定期借家契約とは、契約期間を自由に設定できる契約形態のことです。主に短期間の契約を想定しており、1年未満という短期間の賃貸契約にも対応することができます。
定期借家契約の場合、契約期間が満了を迎えると、入居者は基本的に退去しなければなりません。契約を更新するという選択肢がなく、満了以降も継続して住み続けたい場合は、貸主に合意を取って再契約という形式で新たに契約を結ぶ必要があります。再契約時には再契約手数料などの金銭を支払う必要がありますが、その一方で最初の契約時には敷金や礼金、その他の手数料が無料という場合が多いです。要するに、ウィークリーマンションを始めとした定期借家契約の物件は、長く住むことはできない一方、短い期間で住むにはお得な賃貸物件だということです。
一般的な賃貸物件は通常「普通借家契約」が結ばれている
ウィークリーマンションの契約形態が「定期借家契約」であるのに対して、一般的な賃貸物件の契約形態を「普通借家契約」といいます。普通借家契約とは、契約期間が1年以上と定められている契約形態のことです。通常は2年と設定されることが多く、長期間の居住を想定して交わされる一般的な賃貸契約です。普通借家契約の賃貸物件に1年未満の契約期間で住むことも可能ではありますが、その場合は期間の定めのない契約、すなわち定期借家契約として契約が締結されることになります。そのため、実質的には通常の賃貸物件で1年未満の契約を結ぶことはあまりありません。
もちろん、2年契約の賃貸物件でも、契約期間の満了を迎える前に中途解約という形式で退去することは可能です。ですから、普通借家契約の場合は、中途解約に関する特約をあらかじめ決めておき、期間の満了前に退去したい場合は、その特約に準じるという形式を取るのが一般的です。退去の意思がなく、契約満了後も住み続けたい場合は、契約を更新することで居住を続けることができます。物件によっては、契約が自動更新になっていることもあります。
家具家電付きの部屋を短期間利用できるウィークリーマンション
ウィークリーマンションは契約期間を自由に設定できる定期借家契約の場合がほとんどです。そのため、「ウィークリー」という名称がついていますが、必ずしも週単位で借りなければいけないわけではありません。最低契約日数の定めが設けられている場合はあるものの、基本的には必要な日数を日割りで借りることができます。
また、短期間しか住まない場合、家具家電を新しく用意するのは面倒ですし、費用もかかります。その点、ウィークリーマンションなら、家具家電付きの物件が基本であるため、ホテルに泊まるような感覚で短期間の滞在を有意義に過ごすことが可能です。もちろん、形式的には賃貸物件なので、ホテルより費用を抑えることもできるでしょう。敷金や礼金といった手数料も節約できるため、短期滞在なら普通の賃貸物件を借りるよりお得です。
契約形態を把握したうえでウィークリーマンションも選択肢に！
定期借家契約で自由な期間借りられるウィークリーマンションは、期間の定めがある一般的な賃貸物件とは契約形態の面で大きな差があります。事情によってどちらを借りるべきかという選択肢は分かれますが、短期間の滞在ならウィークリーマンションはとてもお得です。契約日数は自由に決めることができるので、出張や単身赴任の際はぜひウィークリーマンションも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
